2007年8月1日水曜日

ささやかな脳内整理


昨夜、家人から半ば強制的に私の蔵書の整理、処分を懇願された。前々から我が家の本棚とささやかな書庫が満杯で本の置き場所がなくなっていた。しぶしぶ家人が前もってダンボール箱にピックアップしてあった本をチェックした。人間は何でなかなか物を捨てられないのだろう。一度、所有すると惜しくなってしまうのか、はたまたなんかの機会にもう一度必要になるかも、と心配するのか…。懐かしい本が見つかった。大切にしていた漫画が処分候補の筆頭だった。それぞれの本を読んだときの過去の自分を思い出して苦笑してしまう。とりあえず救出された本は、大友克洋の今や貴重な漫画「童夢」「気分はもう戦争」「ショートピース」「さよならにっぽん」また読みたくなった。故、永島慎二の名作「若者たち」、これを読んで東京のアパートを阿佐ヶ谷にしたっけ…。山際淳司のスポーツ・シリーズ多数。「江夏の21球」は不朽の名作だ。松本清張「日本の黒い霧」、高橋和巳、柴田翔、あーきりがない。泣く泣く処分対象になったのは、五木寛之・遠藤周作・筒井康隆・山下洋輔・野坂昭如・椎名誠、時代を感じますねえ。結局、ダンボール5箱くらいになった。なんだか、自分の歴史の一部を処分するみたい。自分の脳の一部が消えてなくなってしまうような喪失感を感じる。PCのハードディスクの掃除だと思えばなんでもないんだろうけど。
そして、決して二度と読み返すことがないだろう本たちがまた、ひっそりと眠りについた。

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